かしの木山生物倶楽部 > 日誌index > 日誌20090815



2009年 8月 15日

久し振りのかしの木山。

ヤマホトトギスが咲いていました。




やたらとアカボシゴダラが目立ちます。
中国から持ち込まれた蝶はとんでもない繁殖力を持っているようです。
捕獲、駆除の必要があるでしょう。




ナガサキアゲハ。
外来種ではありませんが温暖化にともない北上中の蝶。
一番良く見かけるアゲハになってしまいました。
いつの間にか春夏に現れる蝶の景色がまったく変わってしまったのですから、恐ろしいことです。




池でオニヤンマが見られます。




秋のトンボもお目見えです。
ネキトンボ






リスアカネ。




マユタテアカネ。






キアシナガバチが池に水を飲みに来ます。
水を飲むと言う表現は適切ではないかも知れません。
これは水汲み。
腹一杯に水を吸い、巣に持って帰り、巣にかけて冷やすのに使います。
水を巣にかけ翅で扇げばクーラーとなり、幼虫を高温から守れるのです。




キイロスズメバチも同様です。
休み無く水汲みに来ていますので、これは暑い盛りには重要な仕事なのでしょう。




少し遅かったように思いますが蝉のシーズン真っ只中となりました。
かしの木山のセミを改めて見てみます。
言わずと知れたアブラゼミ。
日本で最も良く見られるセミですが、翅に色が着いているセミは世界的には珍しい部類になります。




ミンミンゼミ。
セミの声と言えばやはりこの「ミーン、ミンミンミンミンミー」が代表的だと思っています。




ニイニイゼミ。
先日の写真ですが折角ですからいっしょに並べます。
アブラゼミ同様、翅に色がある世界的には珍しい部類です。




ヒグラシ。
早朝と夕方に鳴くカナカナ。
薄暗くならないと現れないので、写真が撮りにくいですねぇ。




ツクツクボウシ。
夏、割と遅く現れ、晩夏のセミとも言えるツクツクボウシです。
トンボもそうですが、今年は夏と秋が一緒に来たような陽気ですね。




夏を謳歌するセミですが、気をつけないと背後に迫る秋の肉食昆虫が。






草原を刈らずに残してくれているので、草叢は虫がいっぱいです。
ショウリョウバッタ。




貴重なショウリョウバッタモドキも繁殖期を迎えました。
大きい方が雌です。




草叢が好みのコガタコガネグモ。




草原の草は刈らずにいてくれる一方で、道端の草はやられてしまいました。
この場所はキツネノマゴがたくさん咲き、美しい蜂もやって来る蜜場なのですが、またもや刈られてしまいました。




本当は、このキツネノマゴが道端いっぱいに咲き、蜜を求めてやって来る昆虫を観察するのに最高の場所だったのですが。
なぜ、こんなに刈り込まなければいけないのでしょうか。




梅雨の頃、エサキモンキツノカメムシの産卵場となっていたハゼノキの彦生えも刈られました。




この小さな彦生えに、来年の産卵の期待を託すことにしましょう。







愛護会の理念を確認しておきましょう。

愛護会は、かしの木山自然公園の自然に親しみ、自然の営みや、緑の大切さを楽しみながら理解できる「自然教育園」の役割を持った公園にすることを基本方針としている。
この方針により、できるだけ人の手を加えず、生物の多様性をめざす適正な管理とともに市民の親しめる運営をする。


このようになっております。
そうあってほしいのですが、実際はかしの木山の生物の営みをあまり理解していない方が管理業務にあたったりで、生き物のための管理が出来ないことが多く見受けられます。
かしの木山の生き物の営みを理解してくれる方が一人でも増えてくれることを願い、このホームページを作っています。

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